美容の感性学2 -基本的な4つの顔型と顔型測定-

前回の美容の感性学1では,形態学から導かれた 人の輪郭の理想(形態美)である ”卵型” についてや,西洋人と東洋人の特徴を比較した 輪郭の基盤となる ”骨格” について,”理想的な顔型と骨格” をテーマにお話ししました.

理想的な形と普遍的な形(骨格)を知ることは,容姿を美しくするためのビューティデザインの向上に役立つことは云うまでもありません.

また,普遍的な形である ”骨格” は,西洋・東洋の特徴分類に留まらず,顔の形態を更に細かく分析することによって, ”多種多様な顔型” に分類することが出来ます.

これらの分類された顔型は,丸,四角,三角etc…というように図形表現で表されることが一般的であり,恐らく皆さんも,日常の中で一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか

美容の感性学2では,前回の内容を踏まえ,図形表現化された顔型の中でも,日本人に多い顔型といわれている”基本的な4つの顔型”の特徴と,自身の顔型の測定方法についてご紹介していきます.

基本的な顔型

ここではシンプルに,丸顔(=円形),面長顔(=長方形),三角顔(=三角形),ベース顔(=ベース形・四角形)の4つの形に分類した顔型の特徴をご紹介します.

 

●丸 顔:輪郭に角がなく,ふっくらしている顔立ち.丸い形の顔.

■面長顔:顔が縦に長い,または額が広い人.顔が細い人も面長に見える.

▼三角顔:あごが尖っていて,頭頂部に丸みのない形.

ベース顔:エラが張ってる,または頭のハチが大きく,頭頂部に丸みがない形.

 

顔型の測定方法

顔型を測定する方法には,全体のイメージから測定する方法や,あごやほほ骨の位置から測定するなど,様々な方法ありますが,中には,抽象的なものや測定方法が複雑なものも多く,自分の顔型がどの顔型なのかの判断が難しい.

ここでは,縦幅としてa.眉の位置とb.口の位置を結んだ長さと,横幅としてc.口を軸として左右に延長した位置の長さの割合で算出する,顔型測定の方法(Fig.2)および,4つの顔型の比率と理想的な顔型である卵型の比率(Fig.3)をご紹介します.

鏡を使ってご自身の顔の縦幅と横幅の長さを確認し,以下の顔型の比率表から一番近い比率を見て顔型を選びます.但し,ほとんどの人は,顔の左右の長さや大きさが非対称のため,その点を注意しましょう.自分だけでは顔型の判断が難しい時は,家族や他人に見てもらって意見を聞くのも良い方法です.

 

  

如何でしたでしょうか.顔型の種類や特徴,自分自身の顔型を理解することは,形態的な美の追究だけでなく,顔型のカバーやコンプレックスの解消に役立てることが出来ます.

それでは次回,”美容の感性学3” ぜひお楽しみに!

引用文献:日本顔学会編「 顔の百科事典 」丸善出版,2015

投稿者 :Myu-(ムユウ)
人間の美に関する形態美,感性的な美について実践と理論に基づいて研究中.
美容師,管理美容師,準学士(美容芸術),学士(芸術学),修士(芸術),博士(学術)