以前の記事ブルー系+ゴールド系では、
ゴールドとアッシュのヘアカラーを混ぜたら赤みが出るというお話を書きました。
画像はこちら↓↓ 右端と左端の色のミックスが真ん中の色。
この理由を、少しわかりやすく書いてみたいと思います。
この実験で使ったカラー剤の染料です。
【染料処方】
●アッシュ系
カップラー:塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノール
染料中間体:硫酸トルエン2,5-ジアミン
●ゴールド系
カップラー:レゾルシン
染料中間体:パラアミノフェノール
染料中間体とカップラーの対応表で見ると、このような感じです↓
赤い○で囲った部分が、アッシュ系とゴールド系、それぞれの染料で発色する色です。
(表は、代表的な色ですので、染色条件や染料濃度・比率によって変わります)
たしかに、それぞれはゴールド系の色、アッシュ系の色でした。
このゴールドとアッシュを混色したら、黄色+青=緑 になるんでしょうか???
染料成分を足し合わせると、
●アッシュ系+ゴールド系
カップラー:塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノール
カップラー:レゾルシン
染料中間体:硫酸トルエン2,5-ジアミン
染料中間体:パラアミノフェノール
この4つの染料が混ざることになります。
これを染料中間体とカップラーの対応表で見ると、このような感じです↓
赤い○で囲った色が、ミックスした状態での染料で発色する色です。
あれれ?何かおかしくありませんか?
赤みの犯人はこれです。
アッシュ系に含まれる、塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノールと、
ゴールド系に含まれる、パラアミノフェノール
この組み合わせは、赤に発色するんです。
そして、この赤、かなり強いので、混ぜると赤みが打ち勝ってしまうんですね。
だから
ゴールド+アッシュ=赤み
化学的には全然不思議じゃないんです。
じゃあ、「ミックスするときに何を気を付ければよいの?」
という疑問が出てくると思います。
長くなりますので、また別の機会に書きたいと思います!
最後にちょこっと宣伝!
こちらの染料チャート、ヘアカラーチャートオンラインショップにて販売もしております。
ご入り用の方はこちらからどうぞ!
⇒ヘアカラー染料チャート