今まででいちばん印象に残るヘアカラー

「これまで染めたヘアカラーの中で、どの色が最も好きですか?」

という問いかけに、いったいどのくらいの方が答えられるのでしょうか。


私には、「この色!」という一色があります。

会社員時代に、その会社の研究のために染めた極彩色のレッド。

もっと詳しくいうと、
当時12トーンくらいまで明るくなっていた髪に、
コントロールレッド:NB(8か6だったかな?)=2:1
のカラー剤でワンメイクしたもの(メッシュではありません…)。

確かに、赤がガツンと鮮やかに入ったのですが、

それなりに暗めの仕上がりにもなったので、

とても深みがあって上品な仕上がりになり、

光に反射するとより赤がツヤツヤ輝いて見える…

そんな、素敵なヘアカラーでした。

1週間くらいで褪色はしてしまったのですが、

それまで、会う人会う人、

「ヘアカラーがきれいだしとても似合っている」と褒められました。


実はその時、私の担当だった美容師さんは、

「本当に鮮やかな色になっちゃったらゴメン!ちゃんとプレトリートメントしておくから許してね!!」

なんて、さかんに申し訳なさそうでした。

ふだん、美容室では使わないくらい鮮やかな色だったのかもしれません。


その後も、あの鮮やかで、深みがあって、ツヤツヤの極上レッド、

それを上回るきれいな色を

どうにかして再現できないものか…と、

色々と試したのですが、

5年以上たって未だにあれ以上の色に巡り合ったことがありません。

当時の極上レッドを知る人は、

「今回のヘアカラーも悪くはないけど、やっぱりあの時のヘアカラーには及ばないよね」

と、いつも言っているくらい。。。


あの経験があったからこそ、ヘアカラーの感動を伝えたい。

そういう思いで今こうして仕事をしています。

「でも、自分自身は、やっぱり5年前を上回るヘアカラーに出会いたい。」

そんな思いも、ちょっと秘めながら…。