ヘアカラーの褪色は気になりますか?

「藍染め」というと誰でも耳にしたことはあると思いますが、

その昔、

山藍

という植物を摺って緑に染色した衣装は、

1-2週間くらいで褪色してしまったそうです。

そのためか、神事などで限定?的にに使われたんだとか。
(日本の色を染める (吉岡幸雄著、岩波新書))


それで、話題は飛躍しますが、褪色と言えば「ヘアカラー」。

先日パーティーに参加した時に、

「褪色しないヘアカラーはできないのか?」

と様々な方から質問攻めに遭いました。

褪色しないヘアカラーってそんなに魅力的なのでしょうか?


以下はヘアカラーの元開発者、そして一消費者である私の意見です。

よく、赤と青は褪色しやすいと言われています。

褪色しにくい青と赤が作れるのかというと、

現状の技術と薬事法の規制を考えると、少なくとも数年は無理でしょう。

褪色しにくくさせるとしたら、髪の内部で酸化染料を反応させる時に、

染料分子を大きくさせる方法が考えられますが、

そもそも、青や赤の染料分子は、大きくならないのです。

小さいから、キューティクルの隙間から出ていきやすいのです。

赤や青が褪色しやすいのはこのためです。

ですから、私は

「褪色を楽しむ」

ようにしています。

褪色しないということは、どんどん染料が髪に蓄積されていくということ。

新しいヘアカラーを楽しむ機会を奪われてしまいます。

褪色することに感謝して、

また次のヘアカラーを楽しんでみてはいかがでしょうか?