最近偶然か必然か、色彩の専門家の集まりで
「ヘアカラーの話をしてほしい」という依頼が何件か立て続けに来ています。
ちゃんと話ができる人がほとんどいなくて、みんなが知りたい分野なのだとか。
初めてヘアカラー剤を作る仕事に就いた時、
ヘアカラーを染めたことすらなく、右も左もわからない状態でした?。
たとえば、
「ヘアカラーのピンクって洋服のピンク色とどう違うの?」
とか。笑
きちんと教えてくれる(教えられる?)先輩もいなくて、曖昧な答えばかり。
開発職も職人技ということなのか、
「何がピンクかって、そんなの言葉じゃなくて、見て感じて作って覚えろ!」
といった状態でした。
別に仕事人としての自分は、どういわれようが
それなりに仕事をこなせる自信があったのでいいんですけど、
ヘアカラーを楽しみ始めたばかりの客の立場からすると、
具体的に伝えられないなんてないでしょ、と思って。
もともとヘアカラーさっぱりわからなかっただけに、
仕事をすればするほど、
「あれもピンク?これもピンク?え?こんなのもピンク?」
なんていうような疑問がいっぱい出てきて、混乱していくばかりでした。
それで、手当たり次第本を読みまくったのですが…。
美容師さん向けのヘアカラー教本は、外国語の文章みたいだし、
各論が多くて総論がほとんど書かれていないし。
化粧品科学の本は、白黒の化学情報ばかりだし。
カラーアナリストが書いたパーソナルカラーやヘアカラーの本は、
当時の私以下の素人知識をも惜しみなく公表しているものばかりだし。
結局、何ヶ月、何年もかけて、断片的な情報や経験を積み上げて
「つまりはこういうこと?」と納得するしかなかったんですね。
まだまだ疑問に突き当たることも多いですし、まだまだ勉強中ですけれど、
こういう依頼が増えてくると、徐々にまとめていく作業も
していくべきタイミングかな、と思ったりしています。