題名:生物の科学遺伝 2009年9月 特集:ヒトの皮膚・眼の色の遺伝学
レビュー:
書店で特集のタイトルに惹かれて購入しました。
大学まで生物も勉強していたとはいえ(一応、東大工学部の化学生命工学科出身)、専門からは少し外れるため、購入時は「見つけちゃったから記念に購入しておこう」という程度のものでした。
ところが、読んでみたらこれが深くて面白い!
おそらく幅広く生物科学を扱っている雑誌のためか、ある程度の生物や化学のバックボーンがあれば、それなりの内容が分かるようになっているのです!
中でも興味深かったのは、メラニンの生成過程やそれにまつわる話。
そしてユーメラニンとフェオメラニンの違いの話。髪色とユーメラニン量とフェオメラニン量の対応も研究がされていたのですね。
これらは噛み砕いて私のヘアカラーの講習会にも使うことができそうです。
発売は2009年と、すでに3年半前のため、常に知識のアップデートは必要です。
目次:
◆特集I ヒトの皮膚・眼の色の遺伝学
◇特集Iにあたって
◇体色遺伝学 マウスとヒト(1) 発生遺伝学
◇体色遺伝学 マウスとヒト(2) 皮膚構造の発生と維持
◇体色遺伝学 マウスとヒト(3) メラノサイトの幹細胞とその制御機構
◇ヒト色素形成遺伝学
◇ストレスと色素細胞
◇色素細胞癌にチャレンジ
◆特集II 遺伝子治療の近未来
◇特集IIにあたって
◇クレアチンキナーゼ異常の発見から50年
◇筋ジストロフィーとエクソン・スキッピング
◇糖による遺伝性筋疾患の治療
◇タンパク質係留治療
◆トピックス
◇最古のカメ・オドントケリスを検証する
◇アホウドリの小笠原諸島移住実現にまた一歩
◆地図でみる環境保全の現状
◇里山における生物多様性保全と環境教育
◆実験/観察のページ
◇超簡単ミクロトームの工夫と応用
◆花便り
◇ダチュラ
出版社:エヌ・ティー・エス
価格:¥1,680
発売日:2009年9月1日
サイズ・ページ数:A4、112P