市販のヘアカラーとプロフェッショナルのヘアカラーの違い2

美容室用ヘアカラー剤

前回の記事、市販のヘアカラーとプロフェッショナルのヘアカラーの違いの続きです。

市販のヘアカラーとプロフェッショナルのヘアカラーの違い

現在(2012年)のヘアカラー剤は、90年代に流行し始めた初期のものからはだいぶ進化しています。
これからもどんどん進化し続けていくでしょうから、
ここに書いていることもやがては「古い」情報になってしまうかもしれません…(^^ゞ

という前置きをつけておいて、2つ目の違いは「ニオイ」です。

ヘアカラーを染める時の独特のツンとしたニオイ、
もちろん、ないに越したことはないのですが、
強いて言うのであれば、市販のヘアカラー剤、特に白髪染めでは
「無香料」「香り」「ツンとしたニオイのない」をコンセプトとして全面に出している商品が多いんです。

市販と美容室、当然ですが、ヘアカラーを染める「環境」が違います。
市販は、洗面所だったり、浴室だったり、あるいは普通の部屋だったり……、
使う場所は人によってまちまちですが、
どちらかというと、美容室よりはニオイのこもりやすい「狭い空間」で染めることの方が多いでしょう。

そしてまた、「色」や「ファッション性」を全面に出した
美容室向けのヘアカラー剤や市販のおしゃれ染めとは違い、
市販の白髪染めは、「白髪のカバー力」や「ニオイ」など、
ファッション性よりも「機能性」が重視されやすいので、
「ニオイ」がよりフォーカスされやすいのかもしれません。

ヘアカラーで染める時の、ツンとした「ニオイ」、改善する方法はいくつかあります。

1. アルカリ成分
2. クリームベース
3. 香料

2や3は化粧品会社や香料会社の研究により年々進化しており、今後も変わり続けていくと思いますので、ここでは1のアルカリ成分を取り上げます。

アルカリ成分は、ヘアカラーの色素の発色の手助けをしたり、
メラニン色素を壊して髪を明るくする手助けをします。
ヘアカラーでは重要な成分の1つです。

ヘアカラー剤の裏面を見ると、成分表示がずらりと並んでいます。

ヘアカラー剤の成分表示

ヘアカラー剤の成分表示

アルカリ成分として代表的なものは

「(強)アンモニア水」
「モノエタノールアミン」

他にもありますが、ここでは代表的な2つに絞ります。

(強)アンモニア水は、理科の実験のアンモニアでおなじみかも知れません。
アンモニア水は、アンモニア(気体)が水(液体)に溶けている状態ですが、
ヘアカラーを染めると、徐々にアンモニア(気体)が飛んで行ってなくなります。
この時に、鼻をツンと突くようなニオイ、ヘアカラー剤の「ツンとしたニオイ」が出てくるわけです。
裏を返せば、余分な成分が「残留」しにくいので、髪にとってはよいと言われています。

モノエタノールアミンはあまりおなじみではないかもしれませんね。
アンモニアと違い、液体の成分です。
気体のように飛んで行かないので、
鼻をツンと突くようなニオイはありません。
ただし、髪には「残留」しやすいとも言われています。

美容室向けのヘアカラー剤は、今のところアンモニア水が主流だと思われます。
モノエタノールアミンが入っていても、別の目的(中和目的)でごくごく少量だけ使うということも多いようです。

市販のヘアカラー剤は、
(強)アンモニア水のみのもの、
モノエタノールアミンのみのもの、
両方を併用しているものなど、ブランドによってまちまちです。

市販でもおしゃれ染めは(強)アンモニア水のみのものも多いですが、
白髪染め、特に「無香料」「ニオイのない」を売りにしている白髪染めでは
モノエタノールアミンを使っているものも多いようです。

ただし、上に書いた
2. クリームベース
3. 香料
これを工夫することで、
アンモニアのツンとしたニオイをうまくカモフラージュしているヘアカラー剤も最近は多くなってきました。

興味がある方は、裏面をチェックしてみてくださいね。

泡カラーとプロフェッショナルのヘアカラーの違い