今回は「マンセル表色系」について書きたいと思います(*^_^*)
「マンセル表色系」では、色を「6.5YR 2.0/1.8」のように表します。
ちなみにこれは、日本ヘアカラー協会のレベルスケールでおおよそ9レベル相当の色になります。
(ただしレベルスケールはナイロン毛ですが、人毛と少し値の出方が違い場合もありますし、照明などの条件によっても若干差が出ます)
6.5YR 2.0/1.8の6.5YRは色みを表します。
アルファベットの意味は・・・
Y・・・黄色
YR・・・オレンジ
R・・・赤
RP・・・赤紫
P・・・紫
PB・・・青紫
B・・・青
BG・・・青緑
G・・・緑
GY・・・黄緑
ですから、6.5YRはオレンジとなります。
数字の部分は、
0に近くなるほどR(赤)に近くなり、
10に近くなるほどY(黄色)に近くなります。
ちなみに、0YR=10R、10YR=0Yとなります。
ですので、6.5YRは、やや黄色よりのオレンジ、ということになります。
6.5YR 2.0/1.8の2.0は明度を表します。
0が理想的な黒で、10が理想的な白となります。
どうして「0が『理想的な』黒」かというと、実際に人毛の黒髪の色を測色すると、1.4~1.9くらいになり、0になることはないからです。
6.5YR 2.0/1.8の1.8は彩度を表します。
0に近くなるほど彩度が低くグレーに近くなり、大きくなるほど彩度が高くなります。
私たちが普段見る鮮やかな色は、彩度が10を超えるものもおおいですが、
ヘアカラーの場合はほとんど5未満に収まります。
「6.5YR 2.0/1.8」は、明るさが2、やや黄みよりのオレンジで、彩度が1.8という意味です。
要するに、暗めで彩度の低いオレンジ・・・茶色だということがわかります。
L*a*b*表色系では、数字だけ見てもどんな色なのかさっぱりわかりませんでしたが、マンセル表色系では、少しは色のイメージがしやすくなります。
さらに、マンセル表色系の良いところは、視感測色ができることです。
色票が充実しているんです。
先日の投稿で、「L*a*b*表色系」は「緯度経度表記」、「マンセル表色系」は「住所表記」のような表現に近い、と書きました。
たとえば、日本ヘアカラー協会のレベルスケールの12レベルが「8.0YR 2.5/3.2」だったとします。
9レベル…「6.5YR 2.0/1.8」
12レベル…「8.0YR 2.5/3.2」
両方とも明度や彩度が低めのYR(オレンジ)、要するに茶色だということがわかります。
ただ、おなじ茶色でも、12レベルの方が、明度・彩度共に高く、黄みが強い、ということもわかります。
住所で「東京のどの辺です」が分かるように、「オレンジのどの辺です」というのがわかるんです。
「マンセル表色系」は、2つの色が『どの方向にどのくらい差があるのか』を知るよりも、
その色がどんな特徴の色なのか
を見る時に、とても役立つ表色系なのです。