題名:千年の色 古き日本の美しさ
著者:吉岡幸雄
レビュー:
着物や日本家屋など、古き日本の良さに対する著者の思い入れが伝わってくる本。
特に、近代の着物の衰退については、着物がどうあるべきかという熱い思いがつづられており必見。
目次:
◆第1話 「衣食住」の衣の話
◇着ることと原始布のぬくもり
◇木綿と絹 「紡ぐ」と「績む」ということ
◇衣の繕いと正倉院の袈裟
◇木綿という貴重な繊維
◇紙を着る文化
◇和紙を見直してみる
◇紙の歴史をふり返る
◇日本における紙の普及
◇絹という貴重な繊維
◆第2話 植物染めと「着衣」の話
◇美しい色には「灰」が必要
◇自然を巧みに利用する技術
◇インド藍はヨーロッパ人のあこがれ
◇世界の人々に愛された藍
◇日本の藍の歴史
◇「ジャパン・ブルー」とブルージーンズ
◇よそゆきとふだん着
◇畏れ入るという姿勢
◇きものとはなにかを考える
◇着ることに頭を働かせる
◇色彩と階級性の話
◇天使の色と禁色
◆第3話 古き「食」と「住」の話
◇京都の家の建て方
◇日本家屋の未完成のよさ
◇オーダーメイドができること
◇注文する側に求められる見識
◇客人を迎える空間
◇古建築に精神性を学ぶ
◇四里四方のもので暮らす
◇町と農村の円環
◇「京の漬物」も水っぽくなった
◇煮物をよく食べた世代
◇母が教えた人とのつきあい方
◇懐かしく美味しいもの
◇日本茶の味をしのぶ
◇「京へ行く」という意識
◇桜花と人工の青色
◇料理の基本は出汁
◆第4話 「吉岡」家と染司5代目
◇吉岡家の染屋の人々
◇日本画家になった祖父は東京へ
◇父常雄が染屋を復活
◇父の貝紫研究
◇化学染料と植物染料
◆第5話 日本の四季と私の歳時記
◇小さな命と季節感
◇日本列島の位置と四季
◇私の歳時記は古都の行事
◇お水取りと椿の造り花
◇動く染織博物館 祇園祭
◇飛鳥・天平の至宝 正倉院展
◇おん祭の白い装束の神秘
◆おわりに
出版社:PHP
価格:¥1,680
発売日:2010年12月22日
サイズ・ページ数:B6,206P
対象:伝統色や染織に興味がある方
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