日本列島・好まれる色嫌われる色 (佐藤邦夫)

今日は、色彩の本の中ではめずらしい、日本全国の地域ごとの嗜好色を解説した本をご紹介します。


日本列島・好まれる色嫌われる色 カラー・ダイアレクトとテースト・バラエティー (佐藤邦夫)日本列島・好まれる色嫌われる色 カラー・ダイアレクトとテースト・バラエティー (佐藤邦夫)

題名日本列島・好まれる色嫌われる色 カラー・ダイアレクトとテースト・バラエティー日本列島・好まれる色嫌われる色 カラー・ダイアレクトとテースト・バラエティー (佐藤邦夫)

著者佐藤邦夫

出版社:青娥書房

価格:¥2,625

発売日:1999年10月11日

サイズ:A5, 188P

対象:商品や環境の色彩企画に関わる方

難易度(5段階) :★★★★☆

評価(5段階):★★★★☆

内容:地方ごとの嗜好色や色彩の特徴をまとめた本

レビュー
北海道から沖縄まで、地方ごとの色彩の嗜好を解説した本です。
高緯度ほど青みよりの光になるため、寒色系が映えて寒色嗜好になるそうです。また、太平洋側か日本海側かによって日照時間や湿度が違うため、清色嗜好か濁色嗜好か別れるそうです。このように、どうして色彩の嗜好が地域によって異なってくるのかが論理的に解説されているので、腑に落ちる感じがします。
1999年に発売された本ですが、緯度や気候など、普遍的な条件は今も変わらないので、古さを感じさせることなく現在にも応用できるでしょう。
それぞれの地域を代表するカラー写真や、色彩嗜好の調査データなどがあれば、完璧でした。この本は文章による解説のみなので、客観性という点で惜しいな、と思い、★4つにさせて頂きました。